私も「焼き菓子の施設長さん」を目指して

 みなさんこんにちは。

突然ですが「介護作文・フォトコンテスト」というものをご存知でしょうか。

これは全国老人福祉施設協議会が毎年開催しているもので、介護を受けている方やそのご家族、また介護関係者、介護学生等から作文や写真等を募集しており、今年で13回目を迎えます。
昨年度から「キャッチフレーズ部門」という新しい部門ができておりまして、恥ずかしながら私は毎年、最優秀賞を目指して応募しています。先日、今年の受賞作品の発表があり、残念ながら今年も落選してしまいました(どんな内容だったかは恥ずかしいので内緒です)。

その中の作文・エッセイ部門の最優秀賞に「やさしい焼き菓子(埼玉県 くるみさん)」という作品が選ばれました。

詳細は下記にサイトのリンクがありますので、直接アクセスしていただき、実際にみていただきたいと思いますが、簡単にご紹介いたします。

20代の女性がおばあちゃんを介護していたのですが、そのおばあちゃんが施設に入ることになった時のエピソードです。施設入所の日に通された応接室で、これまでの苦労を話されます。

「ドラッグストアにオムツを買いに行った時、同級生と出会ってしまい、オムツを買いに来たことを隠してしまった。それがすごく悲しくて、なんて自分は小さな人間だろうと泣きたくなった」 

そのことに対し、施設の施設長さんがやさしく声をかけ、焼き菓子を渡します。

「ドラッグストアにはこんな素敵な焼き菓子も売っています。いろんな人がいろんな物を求めて、それぞれ事情を抱えながらお買い物をする場所になりました。今度はオムツではなく、この焼き菓子を探してみてください」

この女性は20代という年齢、そして働きながらの介護に疲れ果て心身ともにボロボロの状態だったそうです。ですが、現在は仕事に悩んだり、他人と自分を比べて落ち込みそうになったりしたら、ドラッグストアに行ってこの焼き菓子を探しているそうです。
そして次の言葉で締めくくられています。

「この体験は、今も私の心をやさしく支えている」

私はこのエピソードを読んで、ご利用者だけではなく、そのご家族にもやさしく手を差し伸べるこの施設長さんのようになりたいと思いました。

少しでもこの「焼き菓子の施設長さん」に近づくことができるように頑張っていきたい。
いつか誰かの心をやさしく支えることができるように…

ふれあい荘
小田

 

13回 介護作文・フォトコンテストはこちらで確認できます。